いちご大福の発祥と歴史|誕生秘話から今も愛される魅力まで徹底解説

冬になると和菓子店のショーケースを彩る、いちご大福。

ふわもちの求肥と甘いあんこ、そしてジューシーないちごの組み合わせは、いまや日本を代表するスイーツのひとつです。

しかし、実はその歴史は意外と新しく、発祥には複数の説があることをご存じでしょうか?

この記事では、いちご大福の発祥や歴史、その魅力をわかりやすく紹介します。

仮店舗での営業再開のお知らせ

伊住屋本店は、2025年10月7日(火)より仮店舗での営業を再開しています。

▶詳しくはこちらをご確認ください。

いちご大福の販売を開始しました!

いちご大福の発祥地はどこ?

いちご大福の発祥には、実は複数の説があります。

もっとも有名なのは、東京都新宿区の老舗和菓子店「大角玉屋(おおすみたまや)」。

そのほかにも、同じ時期にいちごを使った大福を販売していたお店が全国各地にあり、いちご大福は一つの地域から生まれたというより、全国で自然に広まっていったと考えられています。

東京・大角玉屋説──和菓子職人のひらめきから誕生

東京・新宿の老舗和菓子店「大角玉屋」では、三代目店主・大角和平氏が昭和60年(1985年)に「元祖いちご豆大福」を製造・発売したとされています。

公式サイトでも「当店が独自に創り上げた商標登録商品」として紹介されており、発売当初から大きな話題を呼びました。

お餅とあんこ、そして甘酸っぱいいちごの組み合わせが新鮮で、和菓子に新しい風を吹き込んだ存在となりました。

元祖を名乗るお菓子屋さんも多い

和風なお盆の上に、黒皿にのった大福とお茶がのっている。

いちご大福の人気が全国に広がる中で、ほかの地域でも「元祖」とされるお店が登場しました。

たとえば、三重県津市の老舗「とらや本家」。同時期に、いちごを包んだ大福を販売していたと伝えられています。

いちご大福は、地域ごとにあんこの種類やいちごの品種を変えるなど、それぞれの和菓子店が独自の工夫を重ねてきました。

また、伊住屋本店がある岐阜県においても、「養老軒」では、1993年(平成5年)に「ふるーつ大福」を発売。

いちごをはじめ、さまざまな果物を包んだ和菓子として注目を集め、いちご大福の発想をさらに発展させた存在として知られています。

岐阜・伊住屋本店でも古くから製造

伊住屋本店で手作りされた仕上がり直後のいちご大福

岐阜の老舗・伊住屋本店でも、いちご大福づくりに力を入れてきました。

最初の製造は1980年頃。試行錯誤を重ねながら改良を続け、現在の形へとたどり着いています。

今では、冬になると地元の方を中心に多くのお客様にお求めいただける人気商品です。

地元・岐阜のいちごを使った季節限定の味わいを、ぜひご賞味ください。

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発祥が複数ある理由を分析

いちごパフェの画像

1980年代は、ケーキやパフェなど洋菓子の人気が高まり、和菓子の世界にも「洋の素材を取り入れる」動きが生まれた時代でした。

同じ頃、冷蔵や低温輸送の技術が整い、いちごが遠方まで安定して出荷できるようになったことも重なります。

そうした時代背景の中で、全国の和菓子職人がそれぞれの地域で工夫を重ね、自然と似た発想にたどり着いたのではないのかなと。

いちご大福の発祥についてはさまざまな説がありますが、どのお店の取り組みにも共通して、和菓子に新しい風を吹き込もうとする職人の思いが感じられます。

いちご大福の歴史

いちご大福がピンクの皿に乗った画像。大福からいちごが飛び出ている。

繰り返しになりますが、いちご大福が生まれたのは昭和60年(1985年)頃とされています。

発売当初は「大福の中にいちごを入れる」という斬新な発想に驚きの声も多く、話題を呼びました。

やがてテレビや雑誌などで紹介されるようになり、その人気は全国へと広がっていきます。

1990年代に入ると、白あんやこしあんを使ったもののほか、練乳を加えたいちご大福や、生クリームを組み合わせたものなども見られるようになりました。

それぞれの地域やお店が地元のいちごを活かし、味や見た目の工夫を重ねることで、いちご大福はさらに多彩な表情を見せるようになります。

2000年代以降は、洋菓子との境界を越えた「フルーツ大福」や「生クリーム大福」なども多く販売され、和菓子の枠を超えたスイーツとして発展。

いまでは、冬から春にかけての風物詩として、たくさんの人に親しまれています。

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いちご大福の魅力

老舗伊住屋本店のいちご大福が商品として並ぶ様子

いちご大福の魅力についても見ていきましょう。

和と洋が織りなす絶妙なバランス

いちご大福の魅力は、なんといっても「和と洋の調和」にあります。

やわらかい求肥の中に、ほどよい甘さのあんこみずみずしいいちご

それぞれの味わいが引き立て合い、口の中でひとつになる瞬間に、思わず笑みがこぼれます。

職人の繊細な手仕事

伊住屋本店で餅生地を丁寧に丸める和菓子職人の手作業の様子

いちご大福を美味しく仕上げるには、あんこの甘みと、いちごの酸味のバランスが大事です。

一見シンプルに見えますが、その調和を保つには職人の繊細な感覚が欠かせません。

いちごの大きさや水分量に合わせて、あんこの量やお餅の厚みを微調整するなど、細やかな手仕事が求められます。

そのようなお店や職人ならではの特徴が出るのも、いちご大福の魅力といえるでしょう。

季節を感じる、華やかな和菓子

いちごが旬を迎える冬から春にかけて、いちご大福は和菓子店のショーケースを彩ります。

白くやわらかなお餅の中に、いちごの赤がのぞくものもあれば、やさしく包み込んで上品に仕上げたものもあり、その姿はお店ごとにさまざまです。

いずれも、季節の訪れを感じさせる華やかさがあり、贈り物にも喜ばれる、冬から春を代表する和菓子といえるでしょう。

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伊住屋本店のいちご大福の魅力

岐阜の老舗伊住屋本店のいちご大福

伊住屋本店では、地元・岐阜で採れたいちごを使い、やさしい甘さの白あんと組み合わせて丁寧に仕上げています。

いちごの香りと酸味に最も合うのは「白あん」だと考え、試行を重ねて今の形にたどり着きました。

素材の持ち味を引き出すため、手づくりならではのやわらかさと風味を大切にしています。

いちごの香りとあんこの甘みがふわりと広がる瞬間、どこか懐かしく、心までほっとする味わい。

それこそが、伊住屋本店が守り続けてきたいちご大福の魅力です。

まとめ

いちご大福は、昭和の時代に生まれた比較的新しい和菓子です。

それでも現在は、冬から春にかけての風物詩として多くの人に親しまれています。

誕生当初の驚きや新しさから始まり、職人たちの工夫と創意によって全国へと広がったいちご大福。

伝統を大切にしながらも、新しい挑戦を恐れない和菓子職人たちの情熱が詰まった和菓子と言えるでしょう。

伊住屋本店でも人気商品の一つとなっているので、岐阜の笠松にお越しの際は、ぜひお買い求めください。

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店舗名伊住屋本店
※現在は仮店舗にて営業しています
所在地岐阜県羽島郡笠松町下本町14
(仮店舗は南へ20mのところ)
営業時間9:00~17:00
※2025年10月7日(火)より営業再開
定休日月曜
※2025年10月7日(火)より営業再開
メニュー伊住屋本店メニューを見る
電話番号058-387-3071
駐車場3台
お支払方法現金
各種クレジットカード
QRコード

▶ 店舗情報を詳しく見る

皆様のご来店を、心よりお待ちしております!

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